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釣果

サヨリパターンでのシーバスの釣り方

サヨリパターンでのシーバスの釣り方

サヨリパターンの際のシーバスの釣り方

数あるシーバスのシーズナルパターンの中でも最も釣りにくいと言われるサヨリパターン。
表層を泳ぐサヨリをシーバスが捕食するので派手なボイルが起きるもののルアーには全く反応しないことも多い。

今回はそんなサヨリパターンでのシーバスの釣り方を紹介していく。

なぜサヨリパターンは釣れにくい?

サヨリパターンはプロアングラーでさえ手を焼くことが多い。もちろんこの後にはサヨリパターンの釣り方を紹介していくが、まずはサヨリパターンが釣れにくいと言われる2つの理由を紹介しておく。

サヨリの向きが一定ではない

サヨリの向きが一定ではない

サヨリが釣れない理由を紹介する前にまずはサヨリの特徴を知っておいてもらいたい。サヨリは下顎が飛び出し独特の形をしている。そのためシーバスはサヨリを頭や下から突き上げるようには捕食できず、基本的にサヨリを後ろから追いかけ、そのまま後ろから捕食する。これはイワシやコノシロなどその他のベイトにはないサヨリパターン独特の捕食方法だ。

また、サヨリはイワシなどと同じように群れを作る魚。しかしイワシが一糸乱れぬ動きで同じ方向を向いて逃げるのに対して、サヨリは群れながらも個々に違う方向に泳いでいで逃げる。これは逃げる場合のみではなく普段群れている時から個々に向いている方向が違う。

つまり、サヨリの向いている方向と同じ方向にルアーを通しシーバスに捕食させようとした釣り方をしてもサヨリが別々の方向を向いているため、シーバスの補食しやすい形を取ることができない。

ボイルが釣れない

サヨリパターンの特徴と言えばボイル。表層付近を泳ぐサヨリの群れをシーバスが群れで狩ることで派手なボイルが起きやすい。また、サヨリはシーバスなどのフィッシュイーターに襲われると水中だけではなく、水面を飛び跳ねるように逃げるため派手なナブラが起きる。

しかし先程説明したように群れの方向が一定でない上にサヨリは数千、数万という数で群れるためルアーが目立たずにシーバスのバイトを誘うことができない。

流れのある場所で釣る

流れのある場所で釣る

サヨリは別々の方向を向きながら群れを成すが、流れのある場所では流れがある方向に頭を向けて泳ぐ。つまり流れのある場所ではサヨリの向いている方向が一定になる。
そういった場所にサヨリが群れている場合にはサヨリの群れの後ろやまわりにサヨリと同じ方向にルアーを通すことでシーバスのバイトを誘うことができる。

河口などはもちろん、漁港の船道やサーフの離岸流など流れが発生している場所を中心に攻めることで難攻不落と呼ばれるサヨリパターンを攻略することができる。

シャローエリアを中心に攻める

日中はプランクトンなどを捕食するために沖に出ているサヨリも夜になるとシーバスなどのフィッシュイーターから身を守るためにシャローエリア(浅場)に入ってくる。
しかしシャローエリアはシーバスにとってサヨリの逃げ道を限定しやすい絶好の捕食場所になる。

つまりそう言ったシャローエリアはもちろん、シャローエリアに隣接するカケアガリなどにはシーバスがついている可能性は非常に高い。

下げ潮のタイミングで釣る

上記で説明したようにサヨリは浅瀬に逃げ込む。しかもイワシなどが到底入ってくることのないシャローエリアにもサヨリは入ってくる。
そういった場所は水深が浅いためシーバスが入ってくることができないず、サヨリが群れていても釣れることはない。
しかし潮が引くにしたがってサヨリもその場にいられなくなり、一段深い場所へ移動するのだが、そういった場所にはシーバスも入ってこれるためサヨリの移動に合わせてシーバスの捕食スイッチがはいる。
ポイントごとにサヨリが移動するタイミングが異なるが、そう言った場所と時間を正確に把握しておくことでサヨリパターンのシーバスを攻略することが可能となる。

上げ潮のタイミングで釣る

上記と反対のパターンも成立する。サヨリがシャローエリアに入ってしまうことでシーバスも手が出せなくなるが、潮が満ちていくにつれてシャローエリアも水深が深くなってくる。そうなるとシーバスもサヨリのいるシャローエリアに入っていくことができる。

また河口などでも上げ潮になると水深が深くなるためサヨリも河口の奥へと入ってくる。つまりこの時は河口内を遡上するためサヨリの向きが一定になり、河口の流れに逆らってルアーを通すことでシーバスのバイトを誘い出すことが可能になる。

地形の変化がある場所

干潟やサーフなどでのサヨリパターンの釣り方は地形の変化にルアーを通すことが重要となる。地形の変化がある場所はサヨリが浅瀬に入る際の通り道となっていることが多くシーバスがサヨリの群れが通るのを待ち構えていることも多い。

ダウンクロスに投げるのが基本

河口など流れのある場所では川の上流部に向かって投げるアップクロスが基本となることが多い。アップクロスに投げることで流れに逆らえず流されてくる魚を演出しシーバスの捕食を誘う釣り方だ。

しかし、サヨリは流れのある場所では流れのある方向に必ず頭を向けている。また、冒頭でも記載したようにシーバスはサヨリを捕食する際、必ずと言っていいほど後ろから捕食する。そのためサヨリパターンの場合は流れの下流方向に向かってダウンクロスでキャストし川の流れに逆らって泳ぐサヨリを演出することが釣果アップのカギとなる。

群れのすぐ下を通す

群れのすぐ下を通す

イワシパターン同様にサヨリの群れを攻める際は群れのすぐ下を通すことでシーバスを誘い出すことができる。
しかしイワシなどが群れると横方向に群れるだけでなはなく、縦方向にも群れる。そのため大きな群れでは群れの上部は表層にいても、群れの下部は表層から1m、2mも下にいることがある。一方サヨリは横方向に群れを作るが縦方向には群れを作らない。仮に数千、数万匹と言った規模になってもサヨリの群れの厚みは水面より50cm以内であることが多い。
つまり群れの下にルアーを通す際は水深1m以内にルアーを通すことが基本的な釣り方となる。

サヨリの群れの多い時は群れの中に投げない

サヨリの群れが大きいほどついているシーバスの数も多い可能性が高い。しかし注意が必要だ。大きなサヨリの群れの中にルアーを通してしまうとサヨリがスレがかってしまうことが多くなる。そうなるとついているシーバスに余計なプレッシャーを与えることとなり、せっかく活性の高いシーバスが警戒してしまうことも多くなる。
大きなサヨリの群れを攻める際は群れの中ではなく、サヨリの下、またはサヨリの群れのまわりから攻めるようにしよう。

ボイルを諦める

サヨリパターンのボイルは非常に派手だ。群れているサヨリをシーバスが集団で狩ることも多く、ド派手なボイルが起きる。またサヨリが水面を飛び跳ねるように逃げ回るためナブラも派手に起きる。
しかしサヨリパターンを経験したことがあるアングラーならご存知だと思うが、数時間に及ぶボイルにルアーのサイズやカラーを変えながら何度キャストしてもシーバスが釣れないことも多い。
これは冒頭でも説明したようにサヨリの数が多すぎるためルアーが目立たないこととはもちろん、こういったボイルは流れの無い所で起きることが多く、サヨリの向きが一定方向に決まっていない。
つまり釣れないボイルと言うことになる。

サヨリパターンの場合は派手なボイルを釣るよりも、その近くで地形や流れの変化がある場所を重点的に攻めたほうが釣れる可能性が高くなる。

ボイルが起きる前に攻める

ポイントによっては必ずボイルが起きる場所がある。しかも天候などが大きく変化しない限りある程度決まった時間に起きる。
しかしサヨリパターンのボイルは釣れる可能性が低い。そう言った時はボイルの起きる少し前にそのポイントを攻めるのも釣り方の1つだ。
サヨリがそのポイントを通過する前に、すでに待ち構えているシーバスにルアーを通してやることで、サヨリの群れにルアーが目立たなくなることもなくシーバスを狙うことが可能となる。

流れの弱くなる場所を攻める

シーバスの釣り方に流れのヨレなどがあるが、サヨリパターンでもこれは通用する。
特にサヨリは尾びれが小さく遊泳力が決して強い魚ではない。
そのため、流れに逆らいながら泳ぐものの強い流れには逆らえず、橋脚まわりや流芯から外れた流れの緩やかな場所にいることが多い。

ただし、その場合にもシーバスは必ず後ろから捕食するため、そういった場所にルアーが通す際はルアーのテールがシーバスの方向を必ず向くようにルアーを動かすように注意して欲しい。

秋よりも初冬のサヨリパターン

サヨリパターンが始まる秋はサヨリ以外にもイワシなどその他のベイトが数多くいるシーズンとなる。そのため釣りにくいサヨリについているシーバスを狙うよりもイワシなど別のベイトについているシーバスを狙ったほうが釣れる可能性は高い。

一方、秋が終わるにつれてイワシなどほとんどのベイトが姿を消す。しかし地域や時期によってはサヨリが残っていることが多い。そのためシーバスはサヨリをメインに捕食しだす。しかもこの時期は産卵時期が近いためシーバスもサヨリを荒食いする。
サヨリパターンを攻略するには秋などよりも冬の方が簡単だ。

ワンドが爆釣する可能性が高い

サヨリやイワシなどはフィッシュイーターから逃れるために夜間はワンドなどには入っていることが多い。
しかしイワシなどがワンド内を比較的広い範囲で泳ぎ回るのに対して、サヨリはその行動範囲が狭くワンドの奥で大人しくしていることが多い。

そのため、ワンド内にシーバスが侵入してきても派手に逃げ回るもののワンドからはでない(または出れない)ことが多い。

サヨリパターンのルアー選択

サヨリパターンを攻略するうえで上記の釣り方以外にも大切になってくるのがルアー選択だ。

シンキングペンシルがおすすめ

サヨリはイナッコなどとは違い遊泳力がない。そのためウォブリングなど強めのアクションをするルアーには反応が鈍い。

確かにサヨリの群れなどを攻める際にはウォブリングの強いルアーの方が目立つが、シーバスは偏食傾向が非常に強い魚のため、サヨリを偏食しだすとサヨリとは動きや波動の異なるルアーには見向きもしなくなることが多い。

サヨリパターンを攻略するのであれば、ウォブリングなどが強いルアーよりもシンキングペンシルなどがおすすめだ。

アクションの大人しいルアーが基本

またシンキングペンシルの中にはS字にテールを大きく振るルアーなどがあるが、サヨリパターンの際は、I字アクションとも呼ばれるほとんどアクションしないシンキングペンシルなどの方がよい。

何度も記載しているがサヨリは遊泳力がない。そのため泳ぐ際にも大きく体を使わず、波動の小さい独特の泳ぎ方をする。そのためできるだけアクションの大人しいルアーを使用するほうがシーバスのバイトを誘いやすくなる。

アクションの大人しいシンキングペンシルなどがない場合には、テールのトレブルフックをフェザー付きのフックに変えるも釣り方の1つだ。
フェザーが水の抵抗を受けることでルアー本来のアクションを抑制してくれるためI字アクションに近い動きにカスタムすることができる。

細身のシルエットに反応が良い

サヨリは非常に細長いシルエットの魚だ。そのためルアーもできるだけ細長いものに反応が良い傾向にある。
現在は様々な釣具メーカーからサヨリに似せたサヨリパターン専用ルアーなども登場しているので秋や冬の時期になったら予算に合わせて購入してみるのもおすすめだ。

引波アピールが有効

サヨリパターンではアクションを大きくし目立たせることができない。そんな時は引波が立ちやすいルアーを使うのも釣り方の1つだ。サヨリは表層付近を泳ぐ。そのため群れからはぐれたサヨリを引波が立つルアーで演出することでシーバスに見つけてもらいやすくなる。

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