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釣果

風がある時はアジが釣れる3つの理由とアジングの風対策11選

風がある時はアジが釣れる理由とアジングの風対策

アジング経験者の中には「風があるとアジが釣れる」「風のある日は良型が釣れやすい」と言った話を聞いたことがある方も少なくないと思います。

もちろん、「風がある=釣れる」という訳ではありませんが、風によってアジが釣れやすくなる理由はいくつかあります。

しかし風があると釣れやすい状況になると言っても軽いルアーを使用するアジングはアングラーにとっては釣りをしにくい状況になってしまいます。

ここでは風がある日はアジが釣れやすくなると言われる理由とアジングにおける風対策についていつくかご紹介していきます。

風がある時はアジが釣れる理由

冒頭でも触れたように「風があるとアジが釣れる」かどうかは定かではありません。しかしそういった考え方をするアングラーは非常に多く、アジングのみならずシーバスやブラックバスを狙うアングラーの中にも同じように風をプラスの要素と捉えるアングラーは少なくありません。

まずは風がある時はアジが釣れると言われる3つの理由についてご紹介していきます。

警戒心が下がる

警戒心が下がる

アジに限らずチヌやシーバスなどが目の前をゆうゆうと泳いで横切る姿を見たことがある方も多いと思います。しかし見えている魚にいくら仕掛けを投入しても見向きもされなかったと言った経験をお持ちの方も少なくないと思います。

もちろん釣れる時には釣れますが、アングラー側から魚が見えると言うことは魚からもアングラーが見えていることになります。そのため警戒心の強い魚は釣れにくくなります。

その点、風が吹けば水面に波が立つためアジからアングラーが見えにくくなります。また天敵である鳥などからも見つかりにくくなるためアジの警戒心も下がりやすくなります。

プランクトンが岸に寄ってくる

プランクトンが岸に寄ってくる

アジが捕食しているアミなどのプランクトンは泳力が低いため潮に流され海中を漂っています。つまり岸に向かって吹く向かい風は海面付近の潮を岸へと向かわせてくれるのでアジのエサとなるプランクトンを岸に寄せてくれます。
そうなればアジも自然と岸に寄ってきてくれる、または寄っている時間が長くなるためアジが釣れやすくなると言われています。

酸素濃度が増える

酸素濃度が増える

ご存知の通り魚は水中に溶けた酸素をエラから取り入れて呼吸しています。しかし大気中にある酸素量と比べて水中の酸素量は多くありません。
そのうえさらに酸素量が少ない状態が続けばアジの活性も下がりやすくなりますし、より酸素がある快適な場所へとアジは移動してしまいます。

風が吹くことで海面に波が立てば酸素量が増えますので、アジにとって快適な環境となり、活性も必然的に上がり、釣れやすくなると言われています。

アジングの風対策

上記で風がある時はアジが釣れるいくつかの理由についてご紹介してきましたが、風があるとアジングは非常に釣りにくい釣りとなってしまいます。
しかし対策をしっかりすることで少しでも釣りやすい環境を作ったり、釣果を伸ばすことは可能です。
ここからはアジングにおける風対策についていくつかご紹介していきます。

基本は風裏のポイントに入る

何度も記載しているように風が吹けばアジにとっては高条件となりますが、アングラー側からしてみればやはり釣りをしづらい状況になってしまいます。
そのため基本的には風のない場所で釣りをするのが一番です。
山や建物などの障害物が風を遮ってくれる風の影響を少ない風裏と呼ばれるポイントを選ぶのが風対策の基本中の基本です。

風の向きや遮蔽物との距離などによってどこが風裏になるかはポイントによって違いますが、普段から風裏となるポイントを見つけておくことで風対策をすることができます。

風向きを潮向きにも合わせる

上記で触れたように風のある日のアジングは風裏のポイントに入るのが基本的な対策ですが、必ずしも風裏のポイントがある、または入れるとは限りません。
そういった時は最低限風向きと潮の流れる向きが同じポイントに入るようにしましょう。
例えば風は右から、潮は左からと言ったような風の向きと潮の向きが正反対の条件では、ラインは風で右に、しかしルアーは潮で左にと言ったような状況になりますので最もアジングをしにくい状況となってしまいます。

風裏のポイントに入れない場合には最低限風と潮の向きが合っているポイントを探してみましょう。

ロッドを下げて風の影響を最小限に

風があるとアジングが難しくなるのは風がラインを引っ張ることにあります。特に風が強い日は風がラインを必要以上に引っ張りますので、ルアーが勝手に浮き上がってしまい一向に沈まないと言ったことも起こりえます。
また、仮にアジのいるレンジに沈めることができてもラインが煽らてしまいラインのたるみによってアタリを見逃しやすくもなってしまします。

ラインが煽られるのを防ぐ対策方法は、海面にラインをできるだけ多くつけることで風に煽られるラインを極力少なくすることです。
方法を簡単でロッドの先端を水面にできるだけ近づけることで、風の影響を最小限にします。
さらに、アングラー自身も膝をつくなど低い姿勢を取ることで海面にロッドを近づけ空中のラインをより少なくし風の影響を抑えることができます。

足場の低い堤防を選択する

上記の対策に関連しますが、足場が高くなればなるほど空中にあるラインは長くなり風の影響を受けやすくなってしまいます。
そのため足場の低い堤防などのポイントを選びエントリーすることもアジングにおける風対策となります。

ジグヘッドを重くする

ジグヘッドを重くする

最も簡単な対策方法の1つはジグヘッドを重くすることです。
1.0gよりも1.5g、1.5gよりも2.0gと言ったように重ければ重いほど風の影響を抑えることができますので釣りをしやすくなります。

ただし、必要以上に重くしすぎないように注意しましょう。
重くなれば沈降速度も早くなってしまいアジのいるレンジを泳がしにくくなってしまいます。また、バイトしてきたアジも違和感を感じやすくなりますのですぐに吐き出してしまい、合わせが難しくなります。

キャロやスプリットで遠投

キャロライナリグやスプリットショットリグはアジングでの遠投の定番リグです。

上記でも触れたようにジグヘッドを重くすればするほど遠投は可能になりますがアジに違和感を与えやすくなってしまいます。そんな時に活躍するのがキャロライナリグやスプリットショットリグ。
ジグ単とは別のシンカー(オモリ)をセットすることで遠投力を増しつつアジに違和感を与えずにジグ単を食わせると言った仕掛けです。

風で遠投が効かないと言った場合の定番の風対策です。

ただし向かい風の場合には重くしない

風が強いと言っても向かい風もあれば、追い風もあります。また横風と言ったこともあります。その中でも向かい風の場合にはその他の風向きとは対策が異なります。

追い風や横風の場合にはラインが風によって引っ張られますのでジグ単を始めとするルアーは沈みにくくなります。一方、向かい風の場合にはラインがアングラーに向かって引っ張られます。そのためラインテンションが抜けやすく、フリーフォールになりますからルアーは沈みやすくなります。
また強い向かい風は当て潮(アングラーに向かって流れる潮のこと)になりやすくなりますのでルアーの沈降速度はさらに速くなります。

つまり向かい風の場合にはジグ単などを重くしすぎないように注意することが大切です。風の強さによってはいつどおり、またはさらに軽くすると言った逆の対策をする必要があります。

ラインを細くし風の影響を最小限に

ラインを細くし風の影響を最小限に

※比重が重いほど沈みやすくなります。

何度も記載しているように、風がある日は風がラインを引っ張ってしまうためアジングを難しくします。
つまりラインが受ける風の影響を最小限にすることがアジングにおける風対策と言っても過言ではありません。

ラインが細ければ細いほど風の影響を受けにくくすると言った対策方法もあります。普段使用しているラインよりも1つ下の細いラインを使うだけでも風の影響を軽減させることができます。

また、アジングで使用するラインには主にフロロカンボンライン・ナイロンライン・PEライン・エステルラインの4つの種類があります。

その中でもエステルラインはPEラインとは違い比重が重いことや編み構造となっていないことから風に強いと言った特徴があります。
また、ショックリーダーとして使われることの多いフロロカーボンラインも比重が比較的重く風の影響を受けにくいラインです。

風の影響を受けにくいエステルラインやフロロカンボンラインと言ったラインを使用するだけでも快適なアジングを楽しむことができます。

風のタイミングにあわせてキャストする

ご存知のように風は常に同じ方向から同じ強さで吹いているわけではありません。少し右から吹いていた風が一瞬真正面から吹いたり、緩んだりもします。
そういったタイミングに合わせてキャストすることもアジングにおける風対策となります。

タイミングをみてキャストするだけですが、狙ったポイントに入れやすくなりますし、レンジもキープしやすくなります。

再現性を高くする

風の強い日の釣りは再現性の高さで釣果を変わると言っても過言ではありません。

上記でも触れたように風は常に同じ方向から同じ強さで吹いているわけではありません。そのため同じ位置にキャストし同じようにカウントしたからと言って風が変われば同じコース、同じレンジでルアーを通すことはできません。

しかし反対に言えば、風を読み、風に合わせてキャスト地点や立ち位置、リトリーブスピードなどを変え再現性の高い釣りを続けられれば、風の強い日でも釣果を伸ばすことは可能です。

フェザーリング(サミング)でトラブル防止

キャスト時にスプール(リールのラインが巻かれている部分)を指や手のひらで押さえるフェザーリング(サミング)は風対策としても非常に有効なテクニックです。

フェザーリングをすることでルアーが着水した後にラインを水面に付ける時間を早くさせ、糸ふけを少なくすることができます。
糸ふけが少なくなれば思ったトレースコースを泳がせることもできますし、アタリも感じやすくなります。
また、糸ふけによって起きるライントラブルなども軽減させることができます。

釣り初心者にとっては少し難しいテクニックかもしれませんが、風対策としては非常に有効ですのでこれを気に覚えておきましょう。

まとめ

風がある日はアジが釣れやすくなる理由とアジングにおける風対策についていつくかご紹介してきました。
風はない方が釣りをしやすいアジングですが、しっかりと風対策をすることで風があってもアジングをしやすくなりますし、釣果を伸ばすが可能となります。