釣果
磯ヒラゲームの安全対策と危険回避
荒磯のヒラスズキゲームを安全に釣行するための危険回避方法
サラシが必須条件となることから必然的に荒れた海での釣行となる磯のヒラスズキゲーム。そのスリリングなゲーム性も磯ヒラゲームの面白さの1つですが、常に危険と隣り合わせであることは忘れてはならず、磯ヒラを狙いに行ったアングラーが亡くなられたニュースを目にする機会も少なくはありません。
また、磯ヒラゲームを熟知しているプロのアングラーでさえ、磯で入院するほどの大怪我された経験を持つ方も少なくありません。
今回は、そんな磯ヒラゲームを安全に楽しむための安全対策と危険回避の方法をいくつかご紹介していきます。
タイドグラフを常に確認する
出典:Anglr
磯でヒラスズキを狙うアングラーの中でタイドグラフを見ない方はいないと思いますが、危険回避の面からも常にその時の潮位を確認するようにしましょう。
例えば干潮時にしか立つことのできないポイントも満潮に向かうに連れて水没してきます。また、ポイントによってはそのポイント自体は水没しなくとも移動するルートが水没してしまうことがあります。
水没してしまえば戻ることができなくなってしまい場合によっては、レスキューを呼んでもすぐに到着するとは限らず命の危険にさらされてします。
そのため安全に釣行するためにもタイドグラフは常に確認するようにしましょう。
ポイントに入る前に波を十分に観察する
ポイントに入る前に波を観察することも安全対策の基本です。
波やうねりは常に一定の高さや強さで押し寄せてくる訳ではありません。数分、時には数十分に一度セットと呼ばれる大きな波やうねりが押し寄せてきます。
そのため、ポイントに入る前に波を一旦観察しておくことも危険回避につながります。
一見しただけでは安全そうにみるポイントもセットが来た際に危険なポイントとなる可能性がありますので、ポイントに入る前にどこまで波が届くのかをしっかりと見極めておくことも必要です。
安全地帯を確認しておく
水際から離れてアプローチすれば比較的安全は確保できるかもしれませんが、ヒラスズキは足元にできるサラシにもついている可能性がありますし、沖のシモリによってできるサラシを攻める際には水際からアプローチした方が攻めやすくなります。そのためどうしても水際に立つことが多くなり、常に波にさらわれる危険と隣り合わせの釣りになってしまいます。
そのため波から逃げられる安全地帯を事前に頭に入れてからポイントに入るようにしましょう。
波のスピードは人が思っているよりも速く、大波がきてから安全地帯を探しているようでは間に合わないことも多くなります。また、安全場所にはどういった足運びで移動するかも考えておくとスムーズに避難することができるのでより安全に釣行することができます。
重心を低くし大波を回避する
毎日のように磯に通っているアングラーでさえも波を読み違えることはあります。そしてその読み違いから波をかぶってしまうことが出てきます。
そんな時はできる限り重心を低くすると波に足がすくわれる可能性を低くすることができます。
もちろん、そうならないように安全対策を施す必要はありますが、本当に危険が迫った場合などはロッドやランディングネットを捨てでも重心を低くし波にさらわれないようにしましょう。
落水した場合に備え這い上がれる位置を確認しておく
波やうねりのパワーは人が思っている以上に強い。足場にもよりますが膝下の波でも足をすくわれ落水することがあります。そんな万が一の時のためにも這い上がれる位置は事前にチェックしておきましょう。
足場の高い位置で釣りをする場合はもちろんこと、足場の低い磯で釣りをする場合でも波によって上がってこれなくなってしまうことがあります。
岩の形状だけでなく潮の流れやうねりの向きなども考慮して落水した際に這い上がれる位置を確認してからヒラスズキを狙うことは安全に釣りをするための対策です。
海苔にも注意
磯ヒラゲームで危険なのは波やうねりだけではありません。ポイントへの移動中にも危険が潜んでいます。
その代表とも言えるのが海苔です。すでに磯などで釣りをしたことがある方の中には海苔で滑った経験をされた方も多いと思います。
足を滑らせて転ぶだけならまだしも、最悪の場合には頭を打って意識を失ってしまい動けなくなってしまう危険性もあります。
そのため磯でヒラスズキを狙う場合には、転倒防止の安全対策として必ずスパイクシューズ、特にフェルト式のスパイクシューズを履いて釣行するようにしましょう。
できればウェットスーツを着る
出典:オグショー
磯でヒラスズキを狙う場合にはウェーダーではなくウェットスーツを着るようにしましょう。
ウェーダーに一旦水が入ってしまうと自動的に水が抜けることはありません。そのため、入った水がフローティングベストの浮力より重くなってしまうこともあります。
一方、ウェットスーツはそれ単体の浮力だけでアングラーを浮かせることができますので、万が一落水しても自然と浮くことができます。もちろんウェットスーツを着ていてもフローティングベストの着用はアングラーとして当然の安全対策でありマナーです。
フローティングベストの股紐は必ず通す
出典:釣具のポイント
フローティングベストを着ていても股紐を通していないとフローティングベストだけが浮いてしまいフローティングベストの意味をなしません。また、脇紐が緩すぎてもフローティングベストは機能を果たさずアングラーの体を水面まで浮かせてくれません。釣行前にはしっかりと股紐通したか、緩みすぎていないかを必ずチェックするようにしましょう。
荷物は極力少なくする
荷物が多すぎるのも危険に繋がります。
例えば20gのミノーやバイブレーションが40本もあれば計800gになります。時に春から秋などは青物が狙えることもあり、メタルジグなどを追加で持っていくアングラーも多いと思います。そうなればルアーだけで1kg近くなってしまいます。もちろんその他にもタックルやストリンガー、飲み物などを加えれば荷物だけでも2kg、3kgといった重さになってしまいます。
荷物が多く重くなれば、動きにくくなってしまいますし、落水時に泳ぐのも困難になってしまいます。
危険回避のためにもできるだけ荷物を最小限に抑えることも安全対策となります。
防水機能付きのスマホ・携帯電話がベスト
精密機械である携帯電話やスマートフォンは水に濡れるとすぐに壊れてしまいます。壊れてしまえば落水で怪我をして動けなくなった場合などに助けを呼ぶことはできません。そうならないためにも防水機能付きの携帯電話を使用するようにしましょう。
防水機能がついていない場合には防水ケース、特にケースに入れたまま操作できる防水ケースにスマホや携帯電話を入れて水没時でも使えるようにしておくぐらいの準備は必要です。
単独釣行は避ける
磯ヒラはサーフや堤防などからの釣りと違い、入れるポイントは決して多くはありません。そのため、単独で釣りをした方がより多くのポイントに入ることも少なくありません。
しかし、安全対策や危険回避の面から考えると単独釣行は避けた方が無難と言えます。
落水時はもちろん、怪我をした場合でも仲間がいてくれればどうにか車まで戻ることができますし、助けを代わりに呼んでもらうこともできます。
人気のスポットでは他のアングラーがいることもありますが、常に気にかけてくれるとは限りませんし、岩の裏にいれば気づかれないこともあります。
危険な磯で釣りをする場合には最低でも2人、可能であれば3人以上で釣行し常にお互いの安全を気にしながら釣行するも危険回避へとつながります。
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