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釣果

イワシやアジなどの生き餌を弱らせずに生かす方法10選

泳がせで使うイワシやアジの活き餌を弱らせず生かす方法

泳がせ釣りで使うイワシやアジなどの生き餌を弱らせずに生かしておく方法

泳がせ釣り(飲ませ釣り)で最も重要と言ってもよいのが生き餌。
生き餌が弱れば釣れにくくなってしまうだけでなく、全て死んでしまえば泳がせ釣りを続けられなくなってしまいます。

イワシは泳がせ釣りで使用されることの多い生き餌ですが、非常に弱りやすく条件次第では数時間も持たずに死んでしまうことさえあります。また、比較的体力のあると言われているアジなどの生き餌でも気温だけでなく日差しも強くなる夏場などは管理を怠るとすぐに弱ってしまいます。

そのため、生き餌の管理しだいで泳がせ釣りの釣果が変わってくると言っても過言ではありません。

ここでは、泳がせで使用するイワシやアジと言った生き餌を弱らせずに少しでも長く生かしておくためのコツをいくつかご紹介していきます。

日陰に置く

日陰に置く

最も簡単にできる方法と言えば日陰に置くことです。特別な道具も必要ありませんし誰でもできる方法ですが、水温を変化を抑え生き餌も大人しくなるので弱らせずに長く生かしておくことができます。
漁港や磯などによっては日陰がないこともありますが、荷物の影に置いたり、タオルをバケツなどの上に被せておくだけでも効果があります。

保冷剤を入れる

保冷剤を入れる

魚は人間以上に温度変化に敏感なため急激な水温変化は生き餌を弱らせる原因となります。
そのため、特に夏場は熱せられた堤防や磯の上に生き餌を入れたバケツなどを置いておくと中の水温がすぐに上昇してしまい生き餌が弱ってしまいます。

そんな時は保冷剤をバケツなどに入れておくことで水温の上昇を抑えことができます。保冷剤などがない場合には、ペットボトルに水を入れ凍らせておいた物を一緒に入れても問題ありません。
また、ペットボトルの氷は釣行後に溶けた水で手や釣具を洗うこともできますので非常に便利です。

もちろん、気温や日差しが強くない日は無理に入れる必要はありません。

クーラーボックスに入れるのがベスト

クーラーボックスに入れるのがベスト

ご存知のようにクーラーボックスは中の温度を一定に保つことができます。そのため泳がせ用の生き餌を入れておくのにも最適です。

特におすすめなのが真空パネルの入ったクーラーボックスです。
クーラーボックスに使われている断熱材には様々な素材が使用されていますが、真空パネルを採用したクーラーボックスは外気を最も遮断してくれますので中の水温は上がりにくく生き餌も弱りにくくなります。もちろん、真空パネルの入ったものはそれなりに高価になるため予算に応じて検討してみてください。

また、クーラーボックスの中に直接イワシやアジなどの生き餌を入れても問題ありませんが、バケツなどと併用すると飲み物や食べ物などを濡らさずに一緒に入れておくことができますし、匂いなどもつきにくくなるため洗うのも楽になります。
さらに保冷剤もバケツの外に入れておけるので水温が下がりすぎるのを抑えることができるようになります。

断熱効果は低くなりますが、ソフトタイプのクーラーバックでも一定の効果を期待することができます。

水温計を入れておくと調整しやすい

水温計を入れておくと調整しやすい

何度も記載しているように生き餌を弱らせないためには水温管理が大切です。そのため水温計を沈めておくとさらに水温管理がしやすくなります。高価なものは必要ありませんので数百円程度で購入できるもので十分です。

エアーポンプで酸素を送る

エアーポンプで酸素を送る

これまでは水温変化によりイワシやアジなどの生き餌が弱るのを防ぐ方法をご紹介してきましたが、生き餌が弱る原因は水温変化だけではありません。酸素濃度の減少も生き餌を弱らせる原因となります。
生き餌に限らず魚は海水中に溶けている溶存酸素を取り込み呼吸しています。そのため、バケツにしろクーラーボックスにしろ一定の狭い空間に長時間生き餌を生かしておくと酸素不足となり呼吸ができなくなり弱ってしまいます。

そのため、エアーポンプで酸素を送ることで生き餌を長時間生かしておくことができるようになります。

一般に売っている乾電池タイプの物でも問題ありませんが、防水処理がされているものは壊れにくく使いやすいのでおすすめです。

また、特に重要ともいえるのがエアストーンと呼ばれるポンプの先に付いた器具です。送られてきた酸素を細かくし溶けやすくするための器具ですが、泡が細かくなればなるほど水中に溶けやすく、逆に泡が大きいと溶けにくくなります。そのため機種によっては標準で付いているエアーストーンでは酸素が溶けにくく、充分な酸素を供給することができないことも少なくありません。

そのため、エアーポンプを使用するのであればエアーポンプの性能にこだわることも大切ですが、エアーストーンの性能にも気をつけるようにしましょう。

水を定期的に入れ替える

水を定期的に入れ替える

水温の変化を抑え、十分な酸素を与える最も簡単な方法が水を入れ替えることです。水を定期的に入れ替えることで適水温になりやすくなりますし、酸素も自動的に供給されます。

ただし、やり方には注意が必要です。入れ替える時に勢いよく水を入れ替えてしまうとイワシやアジが驚いて暴れてしまい、暴れた際にウロコなどが剥がれて弱ってしまします。反対に水を入れる際はゆっくり入れると暴れにくくなります。また、既存の海水を全て抜かないことも注意点の1つです。水を全て抜いてしまえば呼吸はできませんし魚体が擦れて弱りやすくなります。

バケツのサイズにもよりますが、最低でも魚が泳げる程度は水を残し、残した上で新しい水を入れるようにすると生き餌へのダメージを抑えつつ入れ替えを行うことができます。

スカリ(ビク)も効果的

スカリ(ビク)も効果的

出典:TAKAMIYA

スカリとは写真のように網目になっており、魚を入れたまま海や川に沈めておくことで生かしておくことができる釣り専用の道具です。スカリといった狭い空間に閉じ込めるため全く弱らないとは言えませんが、実際の自然環境の中で生かしておくため元気なまま長時間生かしておくことが容易にできます。
本来は釣った魚を生かしておくための釣具ですが、泳がせ釣りの生き餌を生かしておくこともできます。

ただし、上記でも触れたように本来は釣れた魚、つまり大きな魚を生かしておくために使われることが多いため泳がせ釣りで使用する際は生き餌よりも網目が小さい物を使用するようにしましょう。

丸い入れ物

丸い入れ物

出典:TAKAMIYA

バケツやスカリなど生き餌を生かすための道具は様々なメーカーから販売されていますが、泳がせで使う生き餌を入れるために使用する物は四角いものよりも丸いものがおすすめです。

四角いタイプは四隅に角がありますがイワシやアジはそういった角に溜まりやすい習性があります。しかし生き餌が角に溜まってしまえば魚同士がぶつかったり入れ物自体にぶつかってしまうためウロコが剥がれやすくなり弱ってしまう原因となりません。

その点、丸いタイプは魚が一箇所に固まらずぐるぐると回るためそういったことを防ぐことができます。
四角いタイプが向かない訳ではありませんが、生き餌を弱らせず長く生かしたいのであれば丸いタイプがおすすめです。

入れ物を大きくする

入れ物を大きくする

出典:TAKAMIYA

バケツを使用するにしてもスカリを使用するにしても生き餌で使うならできるだけ大きな物がおすすめです。
目安としてはアジ1匹に対して最低でも1リットル~2リットル程度の海水と広さをとると弱りにくく長く生かしておくことができます。さらに弱りやすいイワシなどを生かす場合にはもっと多くの海水と広いスペースが必要だと言われています。
もちろん、さらに広ければ生き餌にダメージを与えず元気なまま生かしておくことができるようになります。

もちろん、大きくなれば持ち運びは不便になりますので、購入する際にはバランスを考えて選ぶようにしましょう。

スカリとバッカンの2段構え

スカリとバッカンの2段構

出典:釣具のポイント

これまで記載したように生き餌を弱らせないためには非常に手間がかかります。そこでおすすめなのがスカリとバケツの両方を使った方法です。

アジやイワシをスカリに生かしておき、すぐに使用する数回分(2、3匹)だけをバケツに入れておくようにすれば、スカリに入れた生き餌にはエアーポンプや水温計も必要なくなりますし水の交換も必要なくなります。また、使う数匹分だけを入れておくバケツがあればよいので大きな物も必要なくなり、仮に弱ったり、死んでしまったとしても被害を最小限に抑えることができます。

もちろん、バケツとスカリの両方を持っていく必要がありますが、クーラーボックスなどよりもかさばらないため移動もしやすくなります。
さらにそれなりに大きなスカリであれば、釣った魚を生かしておくこともできます。

特に夏場など生き餌を生かしておきにくい季節などにはおすすめの方法です。