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釣果

春のエギングと秋のエギングの違い

春のエギングと秋のエギングの違い

春と秋のエギングの違い

アオリイカのハイシーズンは春と秋。しかし春と秋では同じエギングでも釣り方やポイントだけでなく誘い方などにも様々な違いがある。

具体的な釣り方は下記のリンクに記載があるがここでは春と秋のエギングの違いについていくつか紹介していく。

春にアオリイカをエギングで釣る方法

数釣りエギングで秋のアオリイカを攻略

春は大型、秋は数釣り

春はアオリイカの産卵の季節であるため親の大型のアオリイカが多く接岸してくる。そのためエギングシーズンの中でも最も大型のアオリイカが釣れやすい季節になる。

一方、秋は春に生まれた子イカがエギを抱けるサイズまで成長してくる時期。そのため小さいアオリイカの数釣りを楽しむことができる。

春は大きいエギ、秋は小さいエギ

大きいアオリイカを狙うのであればやはり大きなエギが有効となりやすい。もちろん小さなエギでも大型のアオリイカが釣れるが、アオリイカは大きくなればなるほど積極的にエギを追わない傾向にある。また、アオリイカはエギのカンナにかかるとスミを吐く。スミを吐かれると近くにいた別のアオリイカが警戒しエギに反応してこなくなってしまう。
そのため大きなアオリイカに狙いを絞るためにも春にエギングをする場合には4号以上の大きなエギの方が効率よく大型を狙うことができる。

反対に秋は小型のアオリイカを狙うため小さいエギの方が向いている。胴長の倍程度のエギであれば小型のアオリイカも抱いてくる場合もあるが、やはり小さいアオリイカは小さいエギに反応しやすい。
そのため秋は2号前後の小型のエギを使ったほうが効率よく数釣りを楽しむことができる。

春は潮通しの良い場所、秋は流れの緩やかな場所

親イカである大型のアオリイカは潮の流れにのって接岸してくる。そのため潮通しの良い場所でエギングをすることで回遊してくるアオリイカを狙うことができる。また、アオリイカは潮通しの良い場所を好む性質があるため回遊ではなくても潮通りの良い場所にはアオリイカがいる可能性は高い。
反対に秋の子イカは体が小さいため外洋に出ると天敵などに襲われる可能性が高いことから基本的に回遊はしない。また、遊泳力もないため比較的流れの緩やかな場所にいることが多い。

春はボトム、秋は表層

アオリイカは比較的警戒心が高いフィッシュイーターだ。また、大型になればなるほど警戒心が高くなり天敵などに襲われる可能性のある表層付近に浮いてくることは少ない。そのため春に回遊してくる親イカは基本的にボトム周辺にいることが多い。春にエギングでアオリイカを狙うのであればボトムを中心に狙うことで反応がでやすい。

反対に秋の子イカは警戒心よりも好奇心の方が高い。また、成長するために餌を活発に捕食するため表層付近にいることが多い。

春は藻場、秋は根まわり

春にアオリイカをエギングで狙うのであれば藻のそばが高ポイントとなる。アオリイカは藻に卵を産みつける。そのため藻のそばにいることが多くなるため藻の多い藻場を中心にエギを通していくことで効率よく釣っていくことができる。

一方、秋の子イカは成長するため餌をよく捕食するため、餌となる小魚が集まりやすい根のまわりが高ポイントになりやすい。また、根のまわりはベイトが集まりやすいだけでなく、子イカの隠れ家にもなるため根のまわりを攻めることでアオリイカが釣れやすくなる。

春はタイトに、秋は雑に

春と秋の警戒心の違いは藻場や根まわりの攻め方にも違いがでる。
特に大型の個体はベイトやエギを積極的には追わない。1年を通して成長する過程で何度も捕食するうちにベイトを追うよりも近くを通る物を捕食した方が効率が良いことを知っているからだ。
一方、秋の子イカはそう言った経験がないため遠くにいるベイトやエギを積極的に追う。

春は藻場をタイトに攻める必要があるが、秋は多少雑にポイントを攻めてもエギを抱きに近づいてくることが多い。

春は大人しいシャクリ、秋は激しいシャクリ

激しいシャクリは広範囲にエギをアピールすることができる反面、アオリイカを警戒させてしまいやすく、警戒心の高い春のアオリイカは激しいシャクリでは警戒しエギを抱いてこないことが多くなりやすい。

一方、秋の子イカは好奇心の方が高いことやエギで釣られた経験が少ないため激しいシャクリで広範囲にアピールした方が効率が良いことが多い。

春はしっかりとアワセ、秋はやさしくアワセる

アオリイカの足は非常に柔らかく切れやすい。足場の高い堤防や磯などで抜き上げようと思ったら足が切れてしまいカンナにゲソのみが残ってしまったと言う経験をしたことがある方も多いはず。

春に接岸してくる大型であれば足の太さも十分にあるためしっかりとアワセても切れることは少ない。また、大型であれば抱く力も強いためしっかりとアワセを入れないとエギがずれずにカンナがアオリイカに刺さりにくい。

一方、秋の子イカは抱く力も弱いためしっかりとアワセなくてもカンナに足がかかりやすい。また、秋は足が細いので強くアワセを入れてしまうと足がその場で切れてしまうことも多い。

春は漁港の外、秋は漁港の中

何度も記載しているように春は産卵のために接岸してくる。つまり産卵場所である磯の藻場にいることが多くなるが、捕食のために近くの漁港などに回遊してくることが多い。しかし漁港内に入ってくることは少なく、漁港内から出てくるベイトを出入り口や漁港の周辺で待ち構えていることの方が多い。

一方、秋は漁港内から出ることが少なく、波の影響を受けにくい漁港内にいることが多い。

春はギャフ、秋はランディングネット

詳しい話は「アオリイカのためのギャフとランディングネットのメリットとデメリット」に記載があるが、春は大型のアオリイカが釣れることが多いため携帯性にも優れたギャフが便利だ。一方、秋は小型であるためリリースのことを考えるとランディングネットの方が役に立つことが多い。また、秋はイワシなどのベイトが多数接岸してくるためアオリイカ以外の魚の活性も高く、エギに根魚などの魚がかかることも多いのでやはりランディングネットが便利だ。

もちろん、根魚などは釣り上げないと言う方やギャフの扱いに自信がないという方は春にランディングネットを使ってもいいし、秋にギャフを使っても良い。