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釣果

スピニングリールのフェザーリング(サミング)のやり方と必要性

スピニングリールのフェザーリング(サミング)のやり方と必要性

スピニングリールのフェザーリング(サミング)

フェザーリングとはスピニングリールでキャストした際にルアーが着水するまでの間にラインの放出を意図的に抑えるテクニックのこと。

サミングと呼ばれることもあるが、正確にはベイトリールの場合はサミングで、スピニングリールの場合はフェザーリングと呼ぶ。

スピニングリールにおける2種類のフェザーリング(サミング)のやり方

フェザーリングのやり方には大きく2種類あり、右手の人差し指で抑えるやり方と左手で行うやり方がある。
前者の方がメリットは大きいが、まだフェザーリングに慣れない方であれば後者でも問題はない。
※フェザーリングのやり方については右利きの方を対象として説明しておりますので、左利き方は必要に応じて左右を置き換えて読んでいただきたい。

右手の人差し指でフェザーリングするやり方

ロッドを持った右手の人差し指をスプールエッジにあたるようにフェザーリングする方法。
多少慣れが必要なものの慣れてくれれば抑える強さを調整することで飛距離を殺さずにできるようになる。

また、右手でフェザーリングしながらも左手をリールのハンドルに乗せておけば着水後すぐにリトリーブを開始することができる。
フェザーリング=右手の人差し指というほど基本的なやり方。

左手を使ったフェザーリングのやり方

ロッドを握っていない左手でスプールエッジを抑えるようにフェザーリングする方法。
抑えるのは指でも手の腹でもどこでも問題ない。
左手全体で行うためフェザーリングに慣れていない方でも抑える強さを調整しやすい。

また、スピニングリールはキャストする際にベールを開け、リトリーブする際はベールを戻す必要がある。この戻す動作を手で戻すやり方もあれば、リールを巻くことで戻す方法もある。
手で戻すやり方のアングラーは左手でフェザーリングを行うことで、戻す動作を瞬時に行えるため左手でフェザーリングした方がすぐにリトリーブを開始することができる。

さらに手の小さい方や女性の方などは使用しているリールによっては右手の人差し指が届かないことも多い。そう言った時は左手でフェザーリングをすることでしっかりとラインコントロールをすることができる。

また、太いラインを使用する場合や重量のあるルアーを使用する場合にはこちらのやり方の方が抑える強さを調整しやすい。

スピニングリールにおけるフェザーリングの必要性

上記では2種類のやり方を紹介したが、そもそもなぜフェザーリングをする必要があるのか?

スピニングリールはベイトリールとは違い、着水するまで何もしなくてもバックラッシュなどのトラブルが発生することはない。
ここからはフェザーリングの必要性について紹介していく。

フェザーリングでキャスティングの精度が上がる

アキュラシーという言葉が使われることが多いが、橋脚ギリギリにキャストしたり、根の際にキャストしたりとルアーフィッシングではキャスティングの正確性(アキュラシー)が重要になることが多い。

しかし人間誰しも毎回正確なキャストができるわけではない。何十回、何百回とキャストを繰り返すうちに飛ばしすぎることもある。しかしフェザーリングをすることで、ルアーの飛びすぎを抑え正確な場所にピンポイントでキャストすることが可能になる。

スピニングリールのライントラブルを軽減できる

説明したやり方でフェザーリングを行うことでライントラブルを軽減させることができる。スピニングリールはベイトリールよりもライントラブルが起きにくくはあるが、ラインが張っていない状態でラインを巻いてしまえば糸ヨレによりライントラブルが発生してしまうことも少なくない。

特にキャストし着水するまでの間にルアーが失速することや風でラインが煽られることで最初のリトリーブはラインが張られていない状態でラインを巻いてしまうことがある。

フェザーリングを行うことで着水時でもラインがある程度張られた状態を保つことができるのでライントラブルを軽減できる。

フェザーリングでルアーの泳ぎ出しが早くなる

先程も記載したようにフェザーリングを行わずにキャストをすると着水時にはラインがたわんでしまっている。
そのため、リールを巻いても糸ふけを回収しているだけでルアーが動いていない。
特にシーバスフィッシングなどでは着水後すぐにルアーを動かさないとルアーを見切ってしまうことも多いためフェザーリングは重要となる。

フェザーリングで落ちパクにも対応できる

ルアーフィッシングをしている方なら1度は必ず経験する落ちパク。落ちパクとはルアーが着水した時点でフィッシュイーターからのバイトがあることだ。
しかしせっかくあった落ちパクもしっかりとフッキングしないとフックがかからないことも多い。もちろん、運良く魚がルアーを加えたまま勢い良く反転してくれれば自動的にフッキングすることもあるが毎回そうなるとは限らない。

そのためしっかりとフッキングを入れたいが糸ふけが出ている状態で何度ロッドを立ててもフッキングは入らない。
フェザーリングを行いラインスラッグ(糸ふけ)を極力少なくしておくことでそう言った状況にもすぐに対応できるようになる。

水深をしっかりと測れる

ルアーが着水から着底するまでの時間を計測し水深を測ることはどの釣りにも共通してあることだと思う。しかしラインがしっかりと張った状態でのフォール(テンションフォール)とラインを張られていない状態でのフォール(フリーフォール)ではフォールの速度やフォールする距離が異なる。

もちろん毎回フリーフォールで測れればより正確な水深を測ることが可能だが、風が強い場合や波がある場合にはラインの止まりによる着底が分かりにくいことも多い。
そういった時はテンションフォールで水深を測ることになるが、この時これまで説明したようにラインスラッグがでていると最初はフリーフォール、その後テンションフォールとなってしまい正確な水深を測ることができない。

フェザーリングを行うことで着水直後からテンションフォールを行うことができ、より正確な水深を把握することができる。

フェザーリングで着水音を抑える

ルアーが着水する音に魚は反応しやすい。そのため落ちパクなど着水した瞬間に魚からのバイトを得たことのあるアングラーも多いはず。しかしボラがジャンプするかのようにあまり大きな音を何度も立ててしまうと魚は警戒してしまう。フェザーリングを行うことで着水音を抑えることができ、魚のスレを防ぐことができる。

あとがき

上記ではフェザーリングのやり方と必要性について紹介してきた。特にフェザーリングのやり方はどちらの方法でも問題ない。

ちなみに、ベイトリールで行うサミングとは英語で「thumbimg」と書く。「thumb」は親指のことでベイトリールの場合、スプールを親指で押さえることからきている。一方、スピニングリールの場合は親指で抑えることができない。
そのため冒頭でも説明したようにスピニングリールでは正確にはサミングとは呼ばない。

フェザーリングとは英語で「feathering」と書く。「feather」は羽を意味し、羽で抑えるような軽いタッチで制御することからきている。

ただ、プロのアングラーを含め多くのアングラーがスピニングリールでもサミングと言うように、すでにサミングで通用する部分があるのでスピニングリールでサミングと表現してもあながち間違えとは言えなくなってきている。

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