釣果
ライントラブルの原因と11の防止対策(PEライン・スピニングリール)
近年はシーバスやヒラメはもちろんブラックバスやチニング、アジング、ショアジギングなどルアーフィッシングのほとんどでメインラインにPEラインが使用されている。
PEラインは同じ強度のナイロンラインと比べラインを細くできることから、飛距離がで出やすく、風などの抵抗も受けにくい。その他にもPEラインには様々なメリットがあるが、それは「ナイロン、エステル、フロロ、PEラインの違い」に記載してあるので時間がある時に読んでいただければと思う。
そんなメリットが多いPEラインだが、糸グセがつきやすいなどのデメリットもあり、結びコブなどのライントラブルに悩んでいるアングラーも多いはずだ。
ここではスピニングリールにPEラインを使用した場合のライントラブルの原因と対策について紹介していく。
釣行前段階でできるライントラブルの防止対策
ライントラブルは釣りをする前段階、つまり準備の段階でも原因を取り除き対策することができる。ライントラブル対策を事前にしっかりとしておくことで現場でのトラブルを防ぎ釣りに集中することができる。
PEラインをマメに交換するとライントラブルは減る
PEラインの中にはハリを持たせるために表面にコーティングがされているものがある。確かにコーティングすることでPEラインにコシを持たせライントラブルを軽減することが可能だが、何度も使用しているうちに表面のコーティングが剥がれてしまい徐々にハリがなくなってくる。
当然のことだがハリがなくなってしまえばライントラブルが起きやすくなる。
そのため新しいPEラインに定期的に交換することでライントラブルを減らすことができる。
コーティングスプレーは格安にライントラブルを抑えられる
ただし、PEラインは決して安くない。そのためまだまだ残っているのに交換するなんて非常にもったいないと考えるアングラーも多いはず。そんな方にはPEライン専用のコーティングスプレーがおすすめだ。
[VARIVAS]PEにシュッ!
コーティングが取れしまったPEラインに吹き付けるだけで再度コーティングし直すことができる。
決して安い商品とは言えないが、PEラインを交換することや大量のPEラインを失うことを考えれば格安に抑えることができる。
ただし、後付けのコーティングとなるため元々ついているコーティングよりも取れてしまいやすい。また毎釣行ごとにコーティングする必要があるため手間もかかる。それでもライントラブルなどでラインを失う可能性やライントラブルで釣りができなくなってしまうことを考えれば使っても損はない。
細いPEラインよりも太いラインはライントラブル対策になる
ラインが細くなればなるほど取り扱いが難しくなる。
それはリーダーだけでなくメインラインに使用されるPEラインも同様で細いラインはそれだけライントラブルの原因になりやすい。
特に近年は飛距離やメンディングなどの操作性を重視することから細いラインが使用されることが多いが、ライン操作に慣れるまでは少し太めのラインを使用することでトラブル対策になる。
巻いておくPEラインの量を減らしておくとライントラブル対策になる
リールに巻いておくラインの量を減らすことでもライントラブルを減らすことができる。目安としてはリールに記載されているライン量よりも10mから20m程度短く巻き取るだけでもライントラブルを極端に減る。また、リールに記載がない場合や削れて消えてしまっている方はスプールエッジよりも数ミリ(イメージ的には1円玉程度の厚さ)少なめに巻いておくとライントラブルを防ぐことができる。
ただし、スピニングリールの場合巻かれているラインの量が少ないと飛距離に影響することもあるので、ライントラブルが徐々に減ってきたら巻き取る量を適正な量に近づけていくようにしよう。
逆テーパーはライントラブルの原因となる不要なライン放出を防ぐ
逆テーパーとはリールに巻かれたラインが逆ハの字のように巻かれた状態のことを言う。逆テーパーによりライントラブルの原因となる不要なライン放出が防ぐことができる。
反対にハの字型に巻かれた状態は順テーパーと呼ばれ、逆テーパーと比べライントラブルは多くなるもののラインが放出される際にかかる抵抗を極力減らすことができるため飛距離が出やすくなる。
また、その中間にあたるのが正テーパーと呼ばれスプールに巻かれたラインが一直線になるっている状態のことを言う。
ワッシャーと呼ばれるリング状のパーツを足したり減らしたりすることでテーパーを変更することが可能だが、ダイワのルアー用のスピニングリールは標準的に逆テーパーになっているものが多く、シマノのリールは標準的に正テーパーとなっているものが多い。
高価なPEラインやリールを使用する
PEラインに限らず価格と性能は比例することが多い。もちろんブランド価格などが乗っていれば必ずしも比例する訳ではないが、良いものを作るにはお金がかかる。
PEラインもコーティングの手間をかければ高くなるし、良い原糸を使っても価格が高くなる。つまりそういった対策が施されていない格安なPEラインを使用しているようであれば価格の高いラインを使用することでライントラブルを減らすことができる。
また、ライントラブルはリールが原因となることも多い。
価格の高いリールであれば上記のPEラインのようにライントラブルの原因となりやすいような要素を排除する様々な対策が施されている。
もちろん、格安なPEラインやリールが悪いわけではないがライントラブルが頻発し釣行の妨げになるようであれば比較的値段の高いPEラインやリールを使うこともおすすめだ。
釣行中にできるライントラブルの防止対策
ルアーが着水する前に減速することや風に煽られライン放出されることなどによって、不必要な分までラインが出てしまい糸ふけ(ラインスラッグ)がでてしまう。
この糸ふけがある状態でリールを巻いてラインを回収してしまうとラインがスプールにフカフカにまかれてしまう。
このフカフカに巻かれた状態でキャストを繰り返すとラインが順序よく放出されずにラインがダマになりライントラブルを引き起こす原因となりやすい。
釣行中にこのフカフカに巻かれるのをいかに防ぐことができるかが、現場でのライントラブル対策となる。
スピニングリールのライントラブル防止対策をするならフェザーリング(サミング)
サミングと言った言い方をされることが多いフェザーリングとは、キャスト後ルアーが着水する前にラインの放出をアングラーが意図的に抑える行為のこと。
「スピニングリールのフェザーリング(サミング)のやり方と必要性」に記載がある通りどちらの方法でフェザーリングするにせよ、糸ふけを抑えることでライントラブルを抑えることができる。
ライントラブル対策は上記に記載したものはもちろん、この後も記載していく方法などもあるが、フェザーリングするだけでほぼなくなると言っても過言ではない。
比重軽い・抵抗の軽いルアーが原因の可能性も。重いルアーを使用するだけでも対策になる
上記に記載したようにリールのスプールにラインがしっかりと巻かれていない状態になってしまうことがライントラブルの原因となる。そしてその原因は比重の軽いルアーや巻き抵抗の軽いルアーを使用していることでも起きてしまうこともある。
比重の軽いルアーや巻き抵抗の軽いルアーはリトリーブ中にラインのテンションがしっかりとかかりにくくラインがフカフカに巻かれてしまいやすい。
比重の重いルアーや巻き抵抗の重いルアーを使用しラインテンションをしっかりとかけることでラインを正常な状態で巻き取りやすくなる。
毎回重いルアーを使用するのが難しくても、重いルアーと軽いルアーを交互に使うことでライントラブル対策をすることができる。
数投に一度はラインを巻き直す
数投に一度ラインを指や手で抑えながら巻き直すことでラインテンションをしっかりと張った状態、つまり正しい状態でスプールに巻きつけることができる。
巻き直す際はできるだけフルキャストし、緩く巻かれてしまっている根本付近からしっかりと巻き直そう。
リフトアンドフォールの間にただ巻きを入れる
ラインテンションの緩みはアクションが原因となることもある。特にリフトアンドフォールなどのアクションを多用している時はラインテンションを均等にかけた状態で巻くことが難しい。
もちろん慣れてくればそんなことはないだろうが、慣れるまではアクションによってラインがフカフカに巻かれてしまうことも多い。
数投に一度はただ巻きを入れることでラインのテンションを均等にすることができるのでライントラブルの原因を抑え対策することができる。
向かい風を避ける
糸ふけが出過ぎてしまう原因はアングラー側よるものだけではない。風などが原因となることも多い。特に向かい風で釣りをする場合、ルアー失速しやすく糸ふけがいつもよりも多くでやすい。
ライン操作になれないうちはライントラブルを防ぐためにも追い風となりやすい場所や風裏となるような場所で釣りをすることでライントラブルを抑えることが可能だ。
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